FX初心者が最初に使う指標「移動平均線」を理解して活用する

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トレードを始めるにあたり、ほとんど多くの方が「移動平均線」をチャート上に表示していると思います。

何となく表示しておくだけで、上手なトレーダーに見えるので、私も最初はよく分からないまま表示し続けていました。

ところが、単純なように見えて「移動平均線」は実に奥深いものでもあります。

非常にシンプルなインディケーターだからこそ、意味を少し理解するだけで格段に使いやすくもなります。

ここでは、移動平均線の意味を少し掘り下げてみたいと思います。

移動平均線とは何なのか

移動平均線とは、文字通り一定期間の終値の平均を繋いでいったラインの事です。

例えば5日移動平均線(5SMA)と言うと、過去5日間の終値の平均値です。

5日移動平均線=(当日終値+1日前終値+2日前終値+3日前終値+4日前終値)÷5

これが最もメジャーな単純移動平均線と呼ばれます。

この他にも、移動平均線には、指数平滑移動平均線(EMA)や加重移動平均線(WMA)と言ったものがあります。

指数平滑移動平均線(EMA)は、直近の価格に重きを置いて算出します

5日EMAの場合、当日の終値を2倍にして算出します。

5日間の終値の内、当日の終値に一番重点を置いている事になります。

加重移動平均線(WMA)は、単純移動平均線と指数平滑移動平均線の中間のイメージです。

5日WMAの場合、直近の倍率を一番高くして算出します。

当日の終値を5倍、1日前を4倍、2日前を3倍といった具合に直近の倍率が高くなります。

直近の終値に重点を置いていますが、EMAのように直近だけ倍率を高くせず、なだらかに高くなっていきます。

①単純移動平均線(SMA:Simple Moving Average)

  一定期間を一律に平均して算出した移動平均線

②指数平滑移動平均線(EMA:Exponential Moving Average)

  最も直近の終値に重点を置いて算出した移動平均線

③加重移動平均線(WMA:Weighted Moving Average )

  直近寄りに重点を置いて算出した移動平均線 ※SMAとEMAの中間

移動平均線は一定期間の平均値ですので、期間は自由に設定できます。

一般的には、5日移動平均線、20日移動平均線、75日移動平均線の3線を中心に使っている方が多いのではないでしょうか。

多くのトレーダーが利用している期間の方が、意識されやすいラインとなるので、最初は良く使われている期間を表示すると良いと思います。

移動平均線から何を読み取るか

それでは、移動平均線からは何が読み取れるのでしょうか。

主には下記の2点になります。

  • トレンドの状況
  • 買いと売りのバランス

トレンドの状況

トレンドは、下降トレンド→レンジ相場→上昇トレンドといった具合に、レンジ相場を挟みながら形成されていきます。

価格が動いてトレンドが形成されると言う事は、買いと売りのバランスが崩れるという意味です。

バランスが崩れた時に、損切りのストップロス等を巻き込むことになるので、より大きく価格が動くわけです。

価格が動けば、同時に平均売買価格も変化しますので、移動平均線に傾きが生まれます。

その傾きの度合いや短期(5日)・中期(20日)・長期(75日)のラインの並び順からトレンドの方向や強さを読み取る事が出来ます。

上昇トレンドの時は移動平均線は右上がりになります。

上昇時に、上から短期、中期、長期と並んでいると、最も上昇トレンドが強い状態です。

また、トレンドは長期ラインの方が判断し易くなります。

短期ラインは突発的な値動きにも反応してしまい、上下に振れやすくなってしまうので、トレンドが判断しづらくなります。

下降時は、上昇トレンドの逆になります。

買いと売りのバランス

移動平均線は、期間内にポジションを持った人の平均価格と言い換える事も出来ます。

ローソク足の終値が移動平均線の上にある状態は、買いでポジションを持っている人が含み益になっています。

買い方は利益を伸ばすために、上昇を望んでおり、売り方はさらに上昇すると損切りをせざるを得なくなります。

逆に、終値が移動平均線の下にある状態は、売りでポジションを持っている人が含み益になっています。

この時にさらに値段が下がると、買い方は損切りをする事になります。

トレンドが出始めてから、そこに損切り等が絡むと、トレンド方向により大きく動く原動力の一因となります。

買いと売りの有利不利を理解した上で、トレードシナリオを作成し、エントリーするだけでも大きく結果は変わってきます。

チャート上の移動平均線の動きを理解する

左の黄色い四角内は、下降トレンドになっています。

その後間をおいて、右の四角内で上昇トレンドに転じようとしている所です。

黄色い四角内では移動平均線が非常に分かり易い並びになっており、傾きも一定です。

この様な場合は、エントリーがし易く、平均線の並びが崩れた所でエグジットすればいいので、利確も比較的容易に設定出来ます。

逆に、四角の外側は平均線が不規則に並んでいたり、上下に交差したりしているので、エントリーポイントを探すのが難しいです。

但し、次のトレンドを形成する準備部分ですので、短期線が長期戦を下から上に抜けたり、ローソク足が上抜けたりと、トレンド形成の予兆を示すサインを読み取ることが出来ます。

サインを逃さずに捉え、トレンド形成を確認した所でエントリーする事で、より勝率や利益幅を高める事が出来ます。

移動平均線が発するサイン

①ゴールデンクロス・・・上昇に転じるサイン/下降が終わるサイン

  短期線が長期線を下から上に抜ける

②デッドクロス・・・下降に転じるサイン/上昇が終わるサイン

  短期線が長期線を上から下に抜ける

移動平均線を過信しすぎない

FXのトレードにおいて、絶対はありません。

自分の勝ちパターンでエントリーしたとしても、突如想定外の値動きをする事は多々あります。

移動平均線は、トレンドの方向を判断するのに重宝しますが、未来の価格を予測できるインディケーターではありません。

移動平均線に限らず、あらゆる指標は100%値動きを予測するものではありませんので、過信し過ぎに注意しましょう。

シナリオに反した場合は、無理をせず、すぐに撤退する事も、資金を減らさない為には重要です。

移動平均線を味方に付けて、トレードを有利に進めましょう。

記事内の画像はMT5を使用しています。

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