【FX初心者が陥る罠】トレードの勝率と損益比率の関係と重要性

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今あなたは自分のトレードを振り返る時に何に注目していますか?

もしかするとトレードの『勝率』のみを確認してはいないでしょうか。

もちろんFXトレードにおいて『勝率』は非常に重要な指標ですが、同じくらい重要な指標が『損益比率』なのです。

『勝率』のみに気を取られて『損益比率』を無視していると、「勝っているはずなのにお金が増えない…」なんて言う事にもなりかねません。

そこで本記事では『損益比率』の重要性について詳細に解説していきます。

難しい計算は必要ありませんので、トレードをする際に『勝率』だけでなく『損益比率』もトレード戦略に取り入れられるようになりましょう。

たとえ勝率が50%を超えていても、資金は減ってしまう

例えば、下記の様なトレード実績があったとします。

合計トレード回数10回
勝ちトレード回数6回(勝率60%)
負けトレード回数4回
1トレード当たりの利益額(Pips数)5,000円(5Pips)
1トレード当たりの損失額(Pips数)10,000円(10Pips)

簡単な実績表ですが、上記の場合、勝率は60%になります。

一見勝ち越しているので、良いように感じてしまいますが、実際は負けています。

では、損益はどうだったでしょうか?

勝ちが6回で、一回当たり平均5,000円のプラスですので、6×5,000円=30,000円となり、総利益は30,000円です。

負けも同様の計算で、4×10,000円=40,000円となり、総損失額は40,000円です。

10回の取引きを終えた時点で、30,000円ー40,000円=-10,000円なので、10,000円当初より資金が減った事になります。

1回当たりで見ると、1,000円のマイナスになるので、このまま同じトレードを続けると、平均して毎回1,000円失っていく事になります。

トレード自体は、勝ち越しているにもかかわらず、損益比率のバランスが悪い状態です。

負けたくないという思いが強すぎると、損益比率のバランスが悪い状態に陥りがちです。

負けたくない(損したくない)という思いが邪魔をする

トレードは、勝ち額から負け額を引いた差額が利益となります。

当然ながら差額がマイナスならば、損をしたことになります。

単純ですが、実際に取引きをすると、負けたくないという気持ちから、下記の2点の過ちを起こしてしまいがちです。

  • 利確を早くしてしまう(チキン利確)
  • 損切り出来ずにポジションを持ち続けてしまう

この2つを繰り返すと、資金は増えるどころか、少しずつ減ってしまいます。

利益確定が早すぎる(チキン利確)

価格上昇を予想してポジションを持った後に、価格が上昇し、利益が乗ってきたとします。

間もなくして、上昇した価格が今度は、下がり始めました。

この時に「負けたくない」という気持ちが働くと、頭の中では様々な思いが駆け巡ります。

「折角利益が乗ったのに、このままだとマイナスになってしまうかもしれない。」

「今のプラスが減ってしまうのは嫌だから、プラスの内に決済してしまおう。」

結局マイナスを避けたい気持ちが勝ってしまい、決済してしまいます。

不思議な事に、その直後価格はみるみる上昇していきます。

いわゆる「チキン利確」と呼ばれるものです。

損切り出来ずにポジションを持ち続けてしまう

今度は逆のパターンです。

上昇を予想してポジションを持ったのに、予想に反して下げ始めてしまいました。

この時もまた頭の中で、「負けたくない」が働き、色々と思いが駆け巡ります。

「もう少ししたら、きっと上がってくるだろう。」

「損切りポイントを過ぎたけど、もう少し下に損切りをずらそう。」

そうして、結局ずるずるとポジションを持ち続けてしまいます。

最終的には、さらに下げ続け、結局当初の損切りポイントより、大きなマイナスでポジションを整理する事になります。

こうした要因から、利益確定と損切りのバランスが悪くなり、勝率は50%を超えているのに、マイナスになってしまうわけです。

利確と損切りはルールであらかじめ決めておく

利益確定と損切りのバランスを崩さない為には、予め利益確定と損切りのポイントをセットしておく事が一番有効です。

決めずにポジションを持つと、やはり人間の弱い部分が出てしまいがちなので、イグジットポイントを都合良く変化させてしまいます。

トレードシナリオに利益確定と損切りのポイントをしっかり盛り込み、ポジションを持った時点で、逆指値注文をするのが一番簡単です。

機械的に設定する事によって、極力感情を排除する事ができ、「負けたくない」の気持ちを感じなくて済むようになります。

逆指値注文

 予め設定しておいた価格になると、自動的に注文が執行される発注方法です。

 兼業でチャートをずっと見れない方には、大変便利な発注方法です。

損益比率がプラスになるようにする

損益比率については、損益率やリスクリワード等色々の呼ばれ方をされ、少しずつ表記が違ったりします。

また、損益比率から発展して、期待値という数値で説明されている場合もあります。

色々あると混乱してしまいがちですが、基本的には皆同じことを言っています。

要は「利益-損失」がプラスになっていれば良いわけです。

プラスにする方法は2つで、勝率を高める事と利益率を高める事です。

勝率を100%にする事は不可能なので、実現可能な勝率でいくらの利益率が必要かを予め決めておきましょう。

その際に参考になるのが、「バルサラの破産確率表」です。

詳しくは次の記事を参考にしてください。

最低限下記の項目は、トレードを始める前に目安を決めておきましょう。

  • 目指す勝率
  • 1トレード当たりの利益額(Pips)
  • 1トレード当たりの許容損失額(Pips)
  • 1トレード当たりの平均利益額(Pips)

トレードする時の状況に応じて、損益比率は変化すると思いますが、予め目安として頭に入っていると、トレードしやすくなるはずです。

損益比率をトレード戦略に取り入れる

少ない資金を増やそうと思っても、損益比率と勝率のバランスが悪いと、逆にお金が減ってしまう事になります。

頑張っても、頑張ってもお金が減っていくなんてあまりにも悲しすぎます。

頑張った分はしっかりリターンとして残せるように、トレードシナリオを作成しましょう。

当然ながら取引き回数を重ねれば、プラスの時もあれば、マイナスの時もあります。

繰り返しになりますが、肝心なのは、最終的に利益から損失を差引いてプラスになっている事です。

勝率と損益比率を意識できるようになると、無駄な利確や損切りを減らす事も出来ますので、一度自身のトレード履歴で振り返ってみられる事をおすすめ致します。

コメント

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