FXはフィボナッチリトレースメントを使いロスカットを回避しよう

スポンサーリンク
FX

自然界には様々な所に1:1.618という『黄金比』が隠されている事が知られていますが、FX界でもフィボナッチ数列は取り入れられています。

特に『フィボナッチリトレースメント』は、世界中の多くのトレーダーが利用しているツールです。

『フィボナッチリトレースメント』をトレンドラインや水平線等と同じ要領で活用すれば、エントリーポイントや利確ポイントを絞る事が可能になります。

また、押し目や戻り高値の見当がつけやすくなる事で、早すぎるエントリーが減り、結果的に無用なロスカットを避ける事も可能になるのです。

『フィボナッチリトレースメント』は上手に活用すればトレードの精度を大幅に向上させてくれるツールです。

ここでは『フィボナッチリトレースメント』の詳細な解説やトレードでの使い方や引き方を説明しています。

エントリーや利確の根拠を明確にしたいトレーダーや無駄なロスカットを減らしたいと考えているFXトレーダーは是非参考にしてください。

フィボナッチリトレースメントは、フィボナッチ数列を応用した指標

フィボナッチリトレースメントは、フィボナッチ数列を応用したツールです。

まず、フィボナッチ数列が何かというと、イタリアの数学者レオナルド・フィボナッチから名付けられた数列の事を指します。

0,1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144…

フィボナッチ数列では、1つ前の数字に次の数字を足すと、一つ先の数字になっていて、この要領で数列になったものがフィボナッチ数列と呼ばれます。

このフィボナッチ数列には様々な特徴があるのですが、隣り合った数字を割ると、1.618…に近づいていきます。

この1.618こそが、黄金比と呼ばれるもので、人間が最も美しいと感じる比率だと言われています。

1:1.618の比率は、名刺などに縦横サイズに利用されていたり、モナ・リザの顔の比率も黄金比である事が知られています。

同様にフィボナッチ数列の数を一定の決まりで割り算すると、様々な数値が導き出せるのですが、この数値がフィボナッチ比率等と呼ばれています。

隣り合った数字を一つ先の数字で割る…89÷144=0.6180(61.8%)

隣り合った数字を2つ先の数字で割る…55÷144=0.3819(38.2%)

このフィボナッチ比率をFXのツールに応用したものがフィボナッチリトレースメントというわけです。

リトレースメント(retracement)とは、「揺り戻し」等と訳されるので、フィボナッチリトレースメントは、フィボナッチ比率を活用した相場の反転・反発ポイントを知るツールであるという事が分かります。

フィボナッチリトレースメントの見方

フィボナッチリトレースメントは、一定の上げ(下げ)の安値から高値を結んだ幅の内、どの位の割合押すかをフィボナッチ比率で表しています。

主にフィボナッチリトレースメントで利用される比率は、23.6%と38.2%と61.8%が多く、そこに節目の50.0%を加えた4つのラインを使う事が一般的です。

フィボナッチリトレースメントから読み取れる事

それでは、フィボナッチリトレースメントからは何を読み取れるのかと言うと、一番分かりやすいのが、『相場の反発ポイント』です。

次のチャートをご覧ください。

この図では、それまでの下降から大きく上昇に転じた場面でフィボナッチリトレースメントを引いています。

高値からちょうど半値戻しの50%で押し目を作り、その後さらに下落し、61.8%で再度上昇に転じている事が見て取れます。

チャートを見た通り、フィボナッチリトレースメントを使えば、上昇の押し目がどのあたりになるかの見当を付けやすくなります。

こうした相場の反発のポイントをフィボナッチリトレースメントから読み取る事が出来るのです。

また、23.6%や61.8%のどこが反転のポイントになるかは、その時の相場の状況にもよりますが、ざっくりとトレンドの強さによって判断出来ます。

つまり、上昇トレンドの勢いが強いと判断できる場合は、押し目が浅くなる傾向がありますので、23.6%や38.2%で反転する事が多くなります。

逆に上昇トレンドの勢いが弱かったり、下落トレンドから上昇に転ずる場面などでは、押し目が深くなる傾向がありますので、50%や61.8%まで押す事が多いです。

もし、61.8%を超えて下落した場合は、売りの圧力が非常に強いので、全戻しやマイナスに転じる可能性があるので、注意が必要です。

フィボナッチリトレースメントを使うメリット

フィボナッチリトレースメントをFXトレードに活用すると、次のようなメリットを得る事が出来ます。

  • チャート分析に簡単に取り入れられる
  • チャート分析の精度が上がる(反転ポイントの目処をつけやすい)
  • 引き付けたエントリーが出来る
  • 無用な上下動(ノイズ)にだまされなくなる

FXでは良く『上昇トレンドでの押し目を狙って買え』とか、『下降トレンド中の戻り高値で売りエントリーせよ』と言った手法解説がされています。

しかし、実際のトレードにおいて、どこが押し目で、どこが戻り高値なのかを見極めるのは非常に難しいものです。

多くのトレーダーが押し目や戻り高値を狙っているにも関わらず、上手くいかないのは、早く入り過ぎてしまったり、見極めるのが遅すぎたりする事が原因です。

そんなトレーダーはフィボナッチリトレースメントを取り入れれば、おおよその押し目や戻り高値を予測するのに活用する事ができるので、トレードの判断材料が増える事になります。

また、難しい知識や設定は不要ですので、手軽にトレードに取り入れらる点もメリットが大きいです。

そして、押し目や戻り高値の目処をつける事が出来ると、そのポイントまで引き付けてエントリーが出来るようになるので、待ちのトレードが可能になります。

結果的に引き付けた事によって、損切り幅を小さくする事が出来る上に、利益幅も大きくする事が出来るので、トレーダーにとっては良い事しかありません。

フィボナッチリトレースメントを利用したトレード手法

それでは、フィボナッチリトレースメントを実際のトレードで活用する方法を解説していきましょう。

ここでは分かりやすくするためにフィボナッチリトレースメントのみでエントリーポイントを判断しています。

ただし、実際のトレードでは、複数のツールを使って判断する事でより精度を高める事をおすすめ致します。

フィボナッチリトレースメントの引き方

まず、チャートにフィボナッチリトレースメントを引くのですが、引き方は上昇の場合、安値から高値を結ぶだけです。

下落の場合は逆で、高値から安値を結ぶだけです。

図では、下落の高値から安値の実体にフィボナッチリトレースメントを引いています。

トレンドライン等と同様で、ヒゲで引くか、実体で引くか悩まれるトレーダーもいらっしゃいますが、結論どちらでも良いです。

どちらかに固定するのではなく、実際に引いてみて、しっくりくる方を使うのも良いでしょう。

何故ならば、必ずしもラインピッタリで反発するわけではなく、多少の前後の誤差はありますので、少々のズレは大目に見る必要もあるからです。

フィボナッチリトレースメントを利用したエントリー&利確方法

フィボナッチリトレースメントさえ引く事が出来れば、エントリーは決して難しくはありません。

上昇トレンドと判断してフィボナッチリトレースメントをチャートに描いた場合、押し目買いを狙います。

押し目を形成する過程で、所定のラインまで価格が来たら、買いでエントリーします。

この時、陰線後の陽線が確定した時点でエントリーするとより確実です。

23.6%、38.2%、50.0%、61.8%のどこが押し目になるのかは、正確には判断できませんが、トレンドの強さを見極めながら、見当をつけます。

損切りについては、起点となる安値を下回った時点を設定したり、23.6%や38.2%でエントリーしたならば、61.8%を下回ったら損切りと言ったように設定します。

また、利確についてですが、そもそも上昇トレンドの押し目と判断していますので、直近の高値を更新した任意のポイントに設定します。

レジスタンスラインや節目の価格を利確のターゲットとするのも良いでしょう。

フィボナッチ比率を利用したその他のインジケーター

フィボナッチ比率を利用したツールには、フィボナッチリトレースメント以外にも様々なものがあります。

次に代表的なツールを挙げてみます。

  • フィボナッチエクスパンション
  • フィボナッチアーク
  • フィボナッチチャンネル
  • フィボナッチタイムゾーン
  • フィボナッチファン

状況に応じてトレードに取り入れると、分析精度を上げる事が出来ます。

フィボナッチエクスパンション

フィボナッチエクスパンションは、リトレースメントと似た使い方です。

リトレースメントが押し目や戻り高値の反発ポイントを探るのに使えるのに対して、エクスパンションは相場の天井や底を探るのに使えます。

例えば、上昇トレンドで上値を更新した後に、どこまで上値が伸びるかの目安を得る事が出来るのです。

ブレイクアウト後の利確ポイントを見つける際に、フィボナッチエクスパンションは非常に役に立ちます。

フィボナッチアーク

フィボナッチアークは、リトレースメントに時間の要素を加えたツールになります。

フィボナッチリトレースメントにおける、始点と終点までの時間の長さによって、描かれる線が曲線になります。

始点から終点までの時間が長ければ長い程、描かれる線のカーブがきつくなって行きます。

基本的な見方や使い方はフィボナッチリトレースメントと同じです。

フィボナッチチャンネル

フィボナッチチャンネルは、トレンドラインに対して、フィボナッチ比率の平行線が描かれたツールです。

等間隔のチャンネルラインも有効なツールですが、場合によっては、フィボナッチチャンネルの方が機能する場面もあります。

使い方は、レジスタンスラインやサポートラインとして、エントリーや利確に利用します。

フィボナッチタイムゾーン

フィボナッチタイムゾーンは相場の転換点をフィボナッチ比率から割り出そうとするものです。

始点から終点までの時間を基本として、その後フィボナッチ比率で掛け合わされた時間のラインが縦に引かれます。

縦に引かれたラインで相場の転換が起こると予想するもので、フィボナッチエクスパンションをチャートの横軸にセットしたもの言えます。

フィボナッチファン

フィボナッチファンは、始点と終点の角度に対して、始点から扇状にフィボナッチ係数に合わせたトレンドラインが伸びたツールになります。

平行線やトレンドライン等と同様に、レジスタンスやサポートポイントを探るのに役立つツールです。

FRは無駄なロスカットやエントリーを減らす事が可能

フィボナッチリトレースメントを使えば、押し目からの買いエントリーや戻り高値からの売りエントリーでの迷いを無くすことが出来ます。

また、じっくり節目のラインまで待った上でエントリーする事が出来るようになるので、無駄なエントリーを減らせる事もお分かり頂けたのではないでしょうか。

無駄なエントリーを減らせれば、もちろん無駄なロスカットにあうリスクも大幅に減らす事が可能になります。

フィボナッチリトレースメントは世界中の多くのトレーダーが活用している事もあり、非常に機能しやすいツールと言えますので、チャート分析に取り入れられる事をおすすめ致します。

フィボナッチリトレースメントを活用して、より効率的なトレードスタイルを手に入れましょう。

コメント