FXのエントリー手法の一つで『ピラミッティング』と呼ばれる手法があります。
ピラミッドのようにポジションを徐々に積み上げていく『ピラミッティング』は、ハイレバレッジの「XM」とも非常に相性が良いです。
本記事ではまず、ピラミッティングとはどのような手法なのかを詳細に解説していきます。
そして、『なぜ「XM」がピラミッティングと相性が良いのか?』についても理由を説明していきます。
実際のトレードでのエントリー方法も「XM」のチャートで解説していますので、参考にしてください。
利益を大きく伸ばす事が出来る『ピラミッティング手法』を習得して、トレードに活用してみてください。
ピラミッティング手法とは?
ピラミッティング手法とは、名前の通りピラミッドの様にポジションを積み上げていくエントリー方法です。
トレンド方向に順張りで分割エントリーする手法の一つとも言えます。
ピラミッティングが特に優れているのは、最初のエントリーから利益が乗った所で追加ポジションを持つので、損失を抑える事が出来る点です。
利益が出ている状態でポジションを増やすので、マイナスの状態で追加する『ナンピン』とは違い、資金を守りながら利益を追求できるわけです。
具体的にピラミッティング手法を図で解説していきます。
計算と説明がしやすいように、極端な上昇トレンドのチャートにしています。
上昇トレンドと判断出来たら、押し目等で買いエントリーします。
図では①の黄色丸100.00円で3万通貨買いエントリーしています。
その後、上昇トレンドに乗って価格が上昇しましたので、直近高値をブレイクした②の黄色丸101.00円で、追加の2万通貨買いでエントリーします。
そして、押し目となった③の黄色丸でさらに追加で1万通貨買いエントリーします。
追加後は、高値を更新しましたが、水色丸の地点で高値更新に失敗し『ダブルトップ』となった事を受けて利確です。
ピラミッティングをした事によるロット数と平均単価は次の表の通りです。
LOT数 | エントリー価格 | 平均単価 | |
1回目のエントリー | 30,000通貨 | 100.00円 | 100.00円 |
2回目のエントリー | 20,000通貨 | 101.00円 | 100.40円 |
3回目のエントリー | 10,000通貨 | 101.00円 | 100.50円 |
合計 | 60,000通貨 | 100.50円 |
平均単価は100.50円となり、合計6万通貨を102.00円で決済した事になります。
150Pips×6万通貨ですので、9万円の利益となりました。
もし、ピラミッティングをしていなかったとすると、100.00円で3万通貨を102.00円で決済した事になります。
この場合は、200Pips×3万通貨ですので、6万円の利益でした。
ピラミッティングによって、3万円の利益を上乗せする事が出来ました。
しかも、トレンドに乗って利益が乗っている状態で2回目と3回目のエントリーを行っていますので、プラスの状態で上乗せを狙えているのです。
大きなトレンドが来れば、ピラミッティングは利益をより大きくする事が出来る手法です。
【ピラミッティング手法のメリット】
ピラミッティング手法を活用するメリットは、次のような点です。
- 利が乗ってから追加するので、リスクを極力減らせる
- 利益を大きく上乗せする事ができる
- 含み益を有効に活用できる
- 精神的に安定してトレード出来る
ピラミッティングはリスクを減らしながら利を伸ばせる
ピラミッティングでは、最初のエントリー後、利益が乗っている時に追加のエントリーでポジションを増やしていきます。
その為、損切りをコントロールする事で、マイナスを最小限に留めながら、利益を最大化する事が出来ます。
ナンピンの場合は、マイナスの状態で追加ポジションを持つ為、下手な所で入ると、マイナスが更に膨らんでしまうリスクがあります。
それに比べピラミッティングの場合は、マイナスの相殺ではなく、利益の上乗せですので、性質が全く逆と言う事が出来ます。
また、分割エントリーですので、様子を見ながらポジションを増やせる点もリスクを軽減できる点です。
利益を大きくする事が出来る
前項の解説通り、ピラミッティングでは、追加したポジションの分だけ利益を上積みする事が出来ます。
もちろんエントリー後にポジションを追加せずに、利確ポイントまで待つのも有効な手段の一つです。
但し、トレンドが明確に出ている場面では、積極的にポジションを増やす事で、利益を伸ばす事が可能になります。
ピラミッティング手法は利益を伸ばすための、攻めの手法と言えます。
含み益も有効に活用できる
ピラミッティングでは、利益が乗った所でポジションを追加するので、含み益分が有効証拠金に加わる事になります。
その為、エントリー時では持てなかったロット数も含み益分を加えると、追加で持てる様になる事もあります。
もちろん有効証拠金ギリギリまでポジションを持つのは危険ですが、ある程度の余裕を持った中で追加する事で、資金効率を高める事が出来ます。
精神的に安心してトレード出来る
FXトレードは時として精神状態に大きく左右される事があります。
特に含み損を大きく抱えた状態で追加のポジションを持つ事や、大きな損切り後に再度入り直すとなると、判断を鈍らせてしまいかねません。
その点、ピラミッティング手法は含み益の状態でエントリーするので、かなり余裕を持って追加する事ができます。
最悪、追加後にマイナスに転じたとしても、それまでの含み益が無くなるポイントで損切りを設定しておけば、±0でトレードを終える事が出来ます。
トレードで大きなマイナスが無い状態でポジションを追加出来る事が、どれだけ精神衛生上良い事かは、説明するまでもないでしょう。
ピラミッティング手法のデメリットと対策
ピラミッティング手法のデメリットは次のような点があります。
但し、デメリットに対してきちんと対策を打っておけば、大きなリスクを回避するが出来ますので、併せて解説していきます。
- 損失が膨らむ可能性がある
- 追加で無理なエントリーをしてしまう可能性がある
- 一括エントリーに比べると利益が少ない
損失が膨らむ可能性がある
ピラミッティング手法では、徐々にポジションを増やしていきますので、ポジションを追加した後に為替が逆行すれば、マイナスが膨らむことになります。
但し、ピラミッティングの場合、含み益の状態でポジションを追加していますので、ポジションを追加したら、含み益が無くなった所に損切りを設定する対策が有効です。
損切りを調整する事で、ポジションが膨らんでも損失を出さずにポジションを閉じる事が出来ます。
仮に逆行して含み益が無くなったとしても、マイナスさえ回避出来れば、次のチャンスにまたエントリーする事が可能になります。
追加で無理なエントリーをしてしまう可能性がある
ピラミッティングを強く意識しすぎると、追加しなくても良い所でポジションを追加してしまう事があります。
これは、俗に言う『ポジポジ病』に近いものがあります。
例えば、トータルで10万通貨持とうと思っていた時に、2万通貨ずつ2回追加でエントリーしたとすると、トータルは6万通貨になっています。
この時に、最終10万通貨まで増やそうと考えすぎると、信頼度が高くない所で、追加で2万通貨ずつ入ってしまいかねません。
無理に入ると、折角の含み益を減らしてしまいますので、信頼度の高い所のみ追加でエントリーする事を心がけたい所です。
無理なエントリーを避ける対策は、初期エントリー時同様に、損切りと利確ポイントが明確で、利益を増やせると判断した時のみ追加するルールを設ける事です。
合計のロット数ありきではなく、利益を伸ばせる場面のみエントリーする事を徹底し、時には少ないロット数で決済する事もあり得ると頭に入れておく事で無駄を減らせます。
一括エントリーに比べると利益が少ない
ピラミッティングは分割エントリーですので、平均単価は一括エントリーに比べると上がってしまいます。
その為、同じタイミングで利確した場合、利益額は減ってしまう事になります。
分割エントリーの特性上、一括エントリーとの利益額の差は避ける事が出来ません。
しかし、分割エントリーの場合、リスクを低減しながら、利益を伸ばす事が出来るので、安全なトレードと言えます。
例えば、最初のエントリー後に価格が逆行して損切りする場合、ピラミッティングの方が初期ロット数が少ない分、一括エントリーよりマイナスを抑える事が出来ます。
FXは利益を最大化する事も大事ですが、いかに損失を小さくするかも大切ですので、ピラミッティングは損失を抑えつつ利益を伸ばせる合理的な手段と言えます
ロット数を調整すればより資金効率は高まる
ピラミッティング手法では、エントリーする際のロット数を調整する事で資金効率を高める事が出来ます。
ピラミッティングのポジションの追加方法には、主に次の4つがあります。
チャート分析において、トレードシナリオの信頼度に応じて、ロット数に変化をつける事で、リスクを減らしながら利益を最大化出来るようになります。
①徐々にロット数を小さくする(スケールダウン)
②徐々にロット数を大きくする(スケールアップ)
③均等にエントリーする(イコールポジション)
④徐々に大きくした後、減らしていく(リフレクティング)
トレードシナリオは常に一定の信頼度や確信を持っているわけではないはずです。
ローソク足やインジケーターの値やこれまでの経験から、信頼度が高い時もあれば、若干自信が持てない時もあると思います。
そうした状況に合わせて、最初のポジションや追加するポジションのロット数を変化させることで、マイナスを抑えながら利益を増やす事が出来て、結果的に資金効率が高まるのです。
単純に、自信がある時はロット数を増やし、自信が弱い時はロット数を小さくするわけです。
①~④をトレードシナリオの信頼度の変化で表した表が次になります。
初期LOT数 信頼度 | 2回目追加LOT数 信頼度 | 3回目追加LOT数 信頼度 | |
①徐々に小さく | 大ロット 信頼度大 | 中ロット 信頼度中 | 小ロット 信頼度小 |
②徐々に大きく | 小ロット 信頼度小 | 中ロット 信頼度中 | 大ロット 信頼度大 |
③均等 | 中ロット 信頼度中 | 中ロット 信頼度中 | 中ロット 信頼度中 |
④徐々に大きく ~小さく | 小ロット 信頼度小 | 大ロット 信頼度大 | 小ロット 信頼度小 |
3回以上の複数回でエントリーする場合も、シナリオの信頼度に応じてロット数を調整する事でリスクを抑えられます。
ピラミッティングはXMと相性がとても良い
ピラミッティング手法は、XMと非常に相性の良い手法と言えます。
何故ならば、ピラミッティングではポジションを多く持つので、ハイレバレッジの方が有利になるからです。
国内FXの25倍のレバレッジと、「XM」の最大1,000倍のレバレッジでは、同じ資金でも保有できるポジションは全く違います。
つまり、「XM」の1,000倍のレバレッジを活用すれば、同じ資金量でも多くの利益を狙う事が出来るのです。
もちろんハイレバレッジになる程リスクが高まりますし、損失が膨らむデメリットもあります。
但し、ハイレバレッジであっても、資金管理を徹底すれば、しっかり利益を出す事は可能です。
ピラミッティング手法を用いて、利益を出せるトレードが出来るようになれば、「XM」の方が収益を大きく出来る事は間違いありません。
ピラミッティング手法Q&A
ピラミッティング手法を行う上で良くある疑問をQ&A形式でまとめてみました。
ピラミッティングとナンピンは違うの??
A:ピラミッティングとナンピンは違います。
どちらも最初のエントリー後に、ポジションを追加する点は共通ですが、考え方に違いがあります。
ナンピンは、含み損を抱えた時にポジションを追加し、平均単価を下げて、価格が戻した所でマイナスを帳消しにする手法です。
対してピラミッティングは、含み益を抱えている時に、さらに利益を伸ばすために、ポジションを追加する手法です。
似ているようですが、マイナスの補填であるナンピンと、プラスの上乗せであるピラミッティングでは、全く違うのです。
XMではピラミッティングは禁止されていないの??
A:「XM」ではピラミッティングは禁止されていません。
ピラミッティングはリスクを限定できる分割エントリーの一つです。
もちろん「XM」でも正式に活用できる手法ですので、安心してピラミッティングでトレードを行えます。
追加エントリーはどこで入ればいいの??
A:どこで入るかはトレーダー次第です。
最初のエントリー後、追加でエントリーするタイミングは、トレーダーによって様々です。
但し、ピラミッティングではトレンド方向に沿ってエントリーするのが原則ですので、ブレイクアウトや押し目(戻り高値)での追加エントリーが有効になります。
トレーダーの分析や得手不得手によっても違いますが、次の3つが特に有効です。
①上昇トレンドの押し目(下降トレンドの戻り高値)
②レジスタンスラインの上抜け(サポートラインの下抜け)
③ブレイクアウト後の戻し
ピラミッティングでのエントリー方法
ここでは、上昇トレンド中の押し目を狙ったピラミッティングのエントリーについて解説していきます。
上昇トレンドと判断できる所で買いでエントリーしたドル円5分足チャートになります。
エントリー後、最初の押し目で追加の買いを入れます。
長期移動平均線を割れる事無く切り返した事で押し目と判断できます。
次に、直近の高値を超えたタイミングでさらに追加で買いを入れます。
その後、持ち合いを経て、長期移動平均線を割れた所が利確ポイントとなります。
チャートを見てわかる様に、追加のエントリータイミングは自分の得意なポイントでエントリーすればOKです。
重要なのは、『トレンドの始まり』『トレンドの継続』『トレンドの終焉』をしっかり見極める事です。
移動平均線やその他のインジケーターやダウ理論等を駆使してトレンドを見抜く事が出来れば、画像のようなトレンドが発生した時に利益を伸ばす事が出来るようになります。
XMでトレードするならピラミッティングがおすすめ
「XM」は海外FXの中でも特にハイレバレッジをかける事が出来る業者です。
ハイレバレッジと相性の良いピラミッティング手法を活用すれば、「XM」での利益を大きく伸ばす事が出来るようになります。
ピラミッティング手法自体は決して難しい手法ではなく、一般的なトレンドの順張りエントリーです。
分割するロット数や損切りを明確にしておけば、リスクも限定的な手法でもあります。
「XM」で利益を増やしたいと考えているトレーダーは、一度ピラミッティング手法を取り入れてみる事をおすすめ致します。
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