『RCI』は価格と時間の相関関係を利用したオシレーター系のインディケーターです。
オシレーター系のインディケーターでありながら、トレンド系の側面も持ち併せているので、好んで利用しているトレーダーも多いインディケーターでもあります。
『RSI』や『ストキャスティクス』に似た『RCI』の意味を理解して、トレードに活用しましょう。
『RCI』とはどんな指標なのか
「RCI」とは、「Rank Correlation Index」の頭文字をとったもので、訳すと、「順位相関指数」となります。
時間と価格に順位つけてその相関関係から、買われ過ぎや売られ過ぎを判断しようというものです。
算出方法は少々ややこしいのですが、0%を中心として+100%から-100%の範囲内をラインが行き来します。
ざっくり言うと、一定期間の終値が上昇し続けた場合は+100%となり、下降し続けた場合は-100%となります。
期間9日・26日・52日といった、異なるRCIを1本~3本表示させるのが一般的で、期間が長い程、ラインは滑らかになっていきます。
図では、期間9日(水色)・期間26日(黄色)・期間52日(赤色)の3本を表示させています。
【RCIの算出方法】
RCI={1-(6×D)/n(n2乗-1)}×100
n=期間
D=日付の順位と価格の順位の差を2乗した合計
『RCI』から何を読み取るか
基本的な見方は、RSIやストキャスティクスと似ていて、プラス80%以上を買われ過ぎ、マイナス80%以下を売られ過ぎと見ます。
図の黄色枠のゾーンがそれぞれのゾーンになります。
もう一つの見方が、ラインがプラス圏にある場合は、上昇の勢いが強く、マイナス圏にある場合は、下落の勢いが強いと見る見方です。
この見方は、トレンドの順張りや押し目・戻り高値などのエントリーをする時に有利になる見方です。
気を付けておかなくてはいけないのは、オシレーター系の指標ですので、強いトレンドが発生すると、上下にラインが張りついてしまう事です。
この辺りの動きは、他のオシレーター系と同じです。
RCIの買われ過ぎ、売られ過ぎからの逆張りエントリー
最も利用されているのが、RCIが買われ過ぎや売られ過ぎになった時に、反発を狙った逆張りのエントリーです。
エントリーのタイミングは簡単で、+80%以上を超えたら『売り』、-80%を超えたら『買い』となります。
図では、短期(9日)と中期(26日)が±80%のゾーンに入ったポイントで赤丸をつけています。
ボックス相場なので、赤丸では、RCIのエントリーポイントが良く機能している事が分かります。
その際に、RCIは複数のラインを表示させて判断する方が、よりトレンドの方向が見えてくるので、タイミングを計りやすくなります。
例えば、売りの場合は、『長期RCIが右下がりに傾いているか、マイナス圏で横ばいとなっている』を条件に加えると、ゾーンだけの判断よりも精度が高まります。
トレンドでの押し目や戻りを利用したエントリー
通常、オシレーター系のインディケーターの場合、トレンドの発生時は片方に張り付いてしまい、機能しません。
ところが、『RCI』の場合は、トレンド発生時にも活用する事が出来ます。
上記の図の赤丸は±80%のポイントなのですが、上昇トレンドなので、買いのポイントのみ機能している事が分かると思います。
しかし、ゾーンの考え方のみでエントリーしてしまうと、この場面ではあまり勝率が高くありません。
次に同じ場面のもう一枚の画像をご覧ください。
ピンクの丸印は、上昇トレンド発生時の短期RCIがマイナス80%に入ったポイントです。
ここで買いでエントリーしていると、かなり勝率でトレンドを捉える事が出来ます。
このように、複数のRCIを、上昇トレンドでの押し目や下降トレンドでの戻り売りのポイント計る指標としても活用する事が出来ます。
この場合も長期のRCIが右上がりもしくは横ばいと言った条件をプラスすると、さらに精度を高める事が可能になります。
『RCI』が強い相場はどんな相場なのか
『RCI』はオシレーター系のインディケーターですので、±80%からの逆張りで利用するなら、レンジ相場やボックス相場に適しています。
また、『RCI』はトレンド系に近い側面も持っていますので、デッドクロスやゴールデンクロスを利用するなら、トレンド相場にも使えます。
相場環境に合わせて使い分ける事で、収益チャンスを増やす事も可能になります。
トレンド系のインディケーターと組み合わせると相性が良い
『RCI』をゾーンで利用したり、トレンドで利用したりするにしても、『RCI』だけで利用すると、だましに会う機会も増えてしまいます。
オシレーター系のインディケーターである『RCI』にはトレンド系のインディケーターの組み合わせが相性が良いです。
また、トレンドで利用する場合は、移動平均線でトレンドの方向強さを見ながら、『RCI』でエントリータイミングを計るのも有効です。
自分のトレード手法に合わせた組み合わせを色々試して見つけてください。
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