FXのチャート分析精度を上げるにはマルチタイムフレーム分析が必須

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FXのチャート分析を行ってはいるが、トレンドの方向が判断できず、トレードの成績が向上せずに悩んでいるトレーダーも多いです。

FXの勝率を上げたいと感じているトレーダーは、『マルチタイムフレーム分析』を用いて、複数の時間軸でチャート分析を行う事をおすすめ致します。

なぜならば、マルチタイムフレーム分析を行う事で、トレンドの判断が容易になり、チャート分析の精度を上げる事が出来るからです。

単一の時間足だけでエントリーして、予想外の逆行で大きな損失を出さない為にも、『マルチタイムフレーム分析』の考え方を身につけましょう。

本記事では『マルチタイムフレーム分析』のメリットや実践でのエントリー方法など、実際のトレードに役立つ情報を詳細に解説しています。

マルチタイムフレーム分析とは

マルチタイムフレーム分析とは、複数の時間足のチャートを、時間軸の長い方から順に確認して行く事で、大きなトレンドを踏まえながら、エントリーポイントを探っていくチャート分析方法です。

マルチタイムフレーム分析を行うと、エントリーしたらすぐに逆行してしまうような事態を避ける事ができます。

エントリー後逆行してしまう多くのパターンで、大きなトレンドの流れを把握できていない事があります。

いわゆる『木を見て森を見ず』と言われるチャート分析になってしまっているのです。

トレンドは時間軸が長い方が優先されますので、上位足のトレンドを踏まえておけば、下位足でエントリーする際に、今後の動きをある程度予測をつける事が出来ます。

例えば、上位足が上昇トレンドの時に、下位足が下降トレンドを形成していたとすると、上昇中の下降なので、押し目を形成する可能性が高いと考えられます。

上位足のチャートを分析していないと、この時に下降トレンドと判断して、売りでエントリーしてしまい、大きく逆行されてしまいかねません。

思わぬ逆行に会わないようにする為に、マルチタイムフレーム分析を活用して、全体の流れを把握しておくことが非常に重要になります。

マルチタイムフレーム分析の方法

それでは、マルチタイムフレーム分析はどのように分析すればよいのでしょうか。

マルチタイムフレーム分析と言うと、何だか複雑な分析をしそうな気がしますが、何も難しい事はありません。

単純に自分がエントリーする時に利用するローソク足よりも上位の時間足のチャートから順番に見ていくだけです。

何を見るかと言うと、各時間足のチャート内にトレンドが出ているかです。

例えば、5分足でエントリーをする場合だと、日足⇒4時間足(1時間足)⇒30分足(15分足)⇒5分足の順にトレンドを見ていきます。

確認する時間足に決まりはありませんので、自分に合った時間を選んでください。

上位足から下位足へ向かって見ていく

エントリーする時間足にもよりますが、一般的に長期・中期・短期は次のような時間足を指します。

長期足:週足 日足 

中期足:4時間足 1時間足

短期足:5分足 1分足

長期足からチャート分析を開始して、順番に短期足の方を見ていきます。

トレンドは上位足が優先される

トレンドは下位足よりも、上位足が優先されます。

何故ならば、上位足のトレンドは下位足の集合体で形成されているからです。

相場は、一直線に上がり続けたり、下がり続けたりするわけではなく、上げ下げを繰り返しながら上に偏ったり、下に偏ったりします。

つまり、上位足で上昇している時でも、下位足を見てみると、上げ下げを繰り返しています。

こうした構造の事を『フラクタル構造』と言います。

相場の波は『フラクタル構造』であるため、結果的にトレンドは上位足に収束していくと言うわけです。

マルチタイムフレーム分析では、このフラクタル構造を理解していると分析をスムーズに行う事ができます。

こうした性質からマルチタイムフレーム分析では、上位足から順に分析をしていくのです。

そして、エントリーする時は、極力上位足のトレンドには逆らわない方が良いと言えます。

なぜマルチタイムフレーム分析が重要なのか

マルチタイムフレーム分析を行えば、上位足のトレンドに対して、下位足のトレンドが大きなトレンドに沿ったものか、逆らったものかが判断できます。

当然ながら、上位足と下位足が同じ方向のトレンドである方がエントリーには望ましいです。

トレンドが同じ方向であれば、それだけそのトレンドが強いという事ですので、思い切ってエントリーが出来ます。

こうしたトレンドの把握は、マルチタイムフレーム分析を行わないと分かりません。

下位足のみでトレードを行うと、知らないうちに大きなトレンドに逆らってトレードしている事もあり得ますので、そうしたリスクを回避する上でもマルチタイムフレーム分析は重要と言えるのです。

マルチタイムフレーム分析のメリット

では、マルチタイムフレーム分析にはどんなメリットがあるのでしょうか。

主には下記のようなメリットがあります。

マルチタイムフレーム分析のメリット
  1. 大きなトレンドを捉える事ができる。
  2. エントリーポイントをより細かく絞る事ができる。
  3. ダマシにあいにくくなる。

マルチタイムフレーム分析は、チャート分析をより細かく行えるので、分析精度が格段に上がると言えます。

メリット①大きなトレンドを捉える事ができる

トレンドは上位足が優先される事は、先述の通りですが、より上位のトレンドを知っておく事で、下位足の方向が読みやすくなります。

例えば、次のような場合があるとします。

上位足:上昇トレンド

下位足:下降トレンド

この時、下位足が下降トレンドだから売りでエントリーしたとすると、結果的に上位足では押し目を形成して、逆行する可能性が高くなります。

何故ならば、上位足のトレンドが優先されるからです。

その為、上位足と下位足の方向が違う場合は、逆行する可能性が高くなりますので、上位足と下位足が同じ方向の時にエントリーするのが望ましいと言えます。

但し、時間軸を短くエントリーしたり、逆張りと理解した上で、あえてエントリーする場合もあります。

メリット②エントリーポイントをより細かく絞る事が出来る

マルチタイムフレーム分析のもう一つのメリットは、エントリーポイントを絞り込めることです。

上位足でトレンドを判断して、エントリーも上位足で行う事も不可能ではありませんが、その場合、損切り幅を大きく取る必要があります。

これが、下位足になればなる程、値幅を限定できますので、その分損切り幅を小さくする事が出来ます。

マルチタイムフレーム分析においては、エントリーポイントを絞る為に、下位足の分析も必須という訳です。

メリット③ダマシにあいにくくなる

これは、①の大きなトレンドを捉えるに近いのですが、上昇トレンド中の押し目形成や下降トレンド中の戻り高値が判断しやすくなるためです。

下位足だけで判断すると、そうした全体の流れが見えず、上昇トレンドだと思い、買いでエントリーしたらすぐ下がるといったダマシにあいやすくなってしまうのです。

『木を見て森を見ず』とは、まさにこうした状態です。

完全にダマシを回避する事は出来ませんが、マルチタイムフレーム分析で大きなトレンドを捉えていれば、ある程度のダマシは回避できるようになります。

マルチタイムフレーム分析の実践

実際のマルチタイムフレーム分析の実践をチャートを見ながら確認していきましょう。

トレードスタイルはデイトレードで5分足でのエントリーを想定しています。

マルチタイムフレーム分析で確認するチャートは次の3つです。

長期足:4時間足

中期足:1時間足

短期足:5分足

まず、長期足で大きなトレンドの流れをつかみ、今後の動きの仮説を立てた後に、5分足でエントリーのポイントを絞っていきます。

長期足:4時間足チャート

4時間足

長期足の4時間足チャートを見ると、大陰線を付けた後に下窓から大陽線をつけているので、底打ちから上昇を開始している事が分かります。

その後、赤丸の部分で押し安値を超えたので、本格的な上昇トレンドに入ったと見る事が出来ます。

つまり、赤丸以降のチャートでは目線は上となり、上位足は上昇トレンドと判断できます。

中期足:1時間足チャート

1時間足

4時間足でトレンドの方向が判断出来たら、次に中期足の1時間足チャートを見ていきます。

1時間足では、戻り高値のラインでレジスタンスとして2回跳ね返されたあと、黄色の〇の部分で上抜けした後、今度は、そのラインで跳ね返って上昇している事が分かります。

戻り高値のラインが多くのトレーダーに意識されており、レジサポ転換したと判断できます。

つまり、1時間足でも上昇トレンドが本格的にスタートしたと判断できます。

短期足:5分足チャート

5分足

上位2つの時間足チャートでは、どちらも上昇トレンドと判断できました。

そこで、実際にエントリーポイントを5分足で計っていくわけですが、上位足の分析を受けて買いでエントリーしていく戦略が有効であると考えられます。

どの段階でエントリーするかにもよりますが、主には2か所のエントリーが分かりやすいです。

①戻り高値を上抜けた直後の最初の押し目あたりからのエントリー

大きく上抜けた後に、価格が落ちてきて、最初の押し目を付けた所(黄色〇)で買いエントリー①

②戻り高値を上抜けて、レジサポ転換を確認してからのエントリー

大きく上抜けて、価格が落ち着いて、再度レジスタンスラインまで戻ってきて、反発した所(水色〇)で買いエントリー②

どちらも上昇トレンドを念頭に置いた順張りの買いエントリーになります。

上昇の勢いの強い場合、エントリー①は大きな利益をとる事が出来ますが、だましに会う確率もその分大きくなってしまいます。

逆にエントリー②はトレンドがより明確になってからのエントリーなので、だましに会う確率は低いです。

但し、必ずしもレジサポ転換が起こるわけではないので、エントリー出来ずに価格が上がってしまう事もあり、収益機会は少なくなってしまいます。

このように上位足からトレンドを判断してくことで、全体の流れをつかんだ後に、ピンポイントでエントリーする事が出来ます。

上位足だけでエントリーする事も不可能ではありませんが、その場合は、損切り幅をかなり大きく取る必要が出てきますので、そういった点でもマルチタイムフレーム分析は非常に有効なチャート分析手段であると言えます。

マルチタイムフレーム分析で時間をかけて分析しよう

FXのチャート分析は、大事な資金を減らしてしまうリスクを最小限にする為に、じっくり時間をかける必要があります。

なぜ時間をかけるのかと言うと、今後の値動きを予測する上で、あらゆる可能性を考えておかなくてはいけないからです。

その一つの分析手段として、マルチタイムフレーム分析の考え方を習得する事はFXで勝つ為に非常に重要です。

大きなトレンドを意識したトレードシナリオを作れるようになると、FXの勝率も必ず上げる事が出来ますので、マルチタイムフレーム分析を取り入れる事をおすすめ致します。

コメント

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